【デジタル大好き税理士・戸村涼子presentsペーパーレスから始めよう】デジタル時代の予定・タスク管理術

皆さんは予定やタスクをどう管理していますか?デジタルで管理している、紙の手帳で管理している、もしくは特別なことは何もしていない、など様々でしょう。私は、人生を充実させるためには、予定・タスク管理が必須と考えています。そうしないと、忙しい日々に流されてしまうからです。

今回は、おすすめの予定・タスク管理術を書きます。

デジタルメインがおすすめ

これから本格的に予定・タスク管理を始めたい方は、デジタルをメインにすることをおすすめします。

なぜデジタルメインが良いかというと、予定・タスクのヌケモレを防ぐことがデジタルのほうが断然やりやすいからです。デジタルの良さは、記録がずっと残る、変更が容易、検索性が優れているため、分析と改善がしやすいことです。一方、手書きで手帳にメモするなど、アナログな方法の場合には、どうしても自分頼りになってしまうので、ミスが生じやすいです。アイデア出しなど感性を使って作業するときは手書きが有効ですが、予定・タスク管理は仕組み化しやすいので、デジタルで管理したほうが有効と考えています。

とはいえ、デジタルにも欠点があります。それは「可視性」です。私は以前、Google Calendarに入力していたZOOMの打ち合わせを忘れてしまったことがありました。リマインダーもスマホに送られてきていたのに、バタバタしていて通知を見落としていたのです。

そこで、紙のカレンダーもデスクに置くようにしました。デジタルに記録した予定を紙のカレンダーにも書いて、机の上に置いておけば、常に目に入るので忘れることはありません。二度手間ではありますが、デジタルのカレンダーと違って常に目に入るので安心感があります。デジタルをメインにしつつも、必要に応じてアナログを組み合わせる方法もおすすめです。

予定・タスク管理のコツ

仕事、プライベート分けずに管理する

予定・タスク管理の一番のコツは、仕事、プライベートでわけないことです。よく、仕事は仕事、プライベートはプライベート、と分けて考える人がいますがかえって管理しづらくなります。プライベートの予定を仕事の予定で上書きしてしまうのが、その典型です。どっちも人生にとって大事ですので、分けずに管理してしまいましょう。

私は予定管理はGoogle Calendarで一元化し、仕事、プライベートの予定すべてを記録しています。

Google Calendarは「限定公開」(予定時間だけ表示され、詳しい内容は非公開の状態)の設定ができます。私は自分のお客様に自分の予定を限定公開しています。そうすれば、お客様が空いた時間帯に相談の予約を入れやすくなるからです。会社勤めされている方でも、社内のデジタルカレンダーを使っている場合には「お昼休みに銀行に行きたい」「この日は残業できない」などの予定をどんどん反映させてしまいましょう。

「自分」の予定を先に確保する

よく、「仕事が落ち着いたら◯したい」という方がいますが、順番が逆です。「◯したい」を優先させましょう。そうしないと、いつまでたってもやりたいことができません。私も、自分の予定を先に入れてから、余った時間で仕事のやりくりをしています。むしろ、そのほうが「早く仕事を終わらせるにはどうしたらいいか」という意識が働き、生産性が上がります。パーキンソンの法則(「仕事は、与えられた時間をすべて使い切るまで膨張する」という法則)を考えても、仕事時間を短くするのはおすすめです。「この日は◯する」と決めたらそこはブロックしましょう。安易に仕事で上書きしないことが大事です。

予定が入ったらすぐに記録する

私は、お客様との打ち合わせなど予定が入ったらすぐにデジタルカレンダー(Google Calendarを利用しています)に記録しています。事前にZOOMやTeamsなどの会議ツールとGoogle Calendarを連携しておけば、ZOOMの設定と同時カレンダーに記録されるため効率的です。「後でやろう」と思うと忘れてしまうので、すぐにやることがコツです。

直接の予定じゃなくてもブロックする

「お客様と打ち合わせ」「◯◯で研修」など直接の予定じゃなくても、カレンダーに予定をブロックすることをおすすめします。例えば、「この日は集中して◯の仕事をしたいな」など、ひとりで静かに仕事を進めたい時間です。

よく、「今日はやりたいことがあったのに色々あって何もできず終わってしまった…」と言っている人を聞きます。「急な上司からの依頼」「職場の人と長話」など、予定していなかったことを優先させてしまい起きてしまう現象と考えています。これを防ぐために、直接の予定じゃなくても集中したい時間がある場合には予定をブロックすることをおすすめします。お勤めの方は難しいと思われるかもしれません。ただ、少なくとも予定をブロックしておけば自分でもその時間を有効に使おうという意識が高まり、「今日は、◯の仕事をしなければいけないので」と上司や同僚にも説明しやすくなります。

タスクをなるべく細かく書き出す

私は、大まかな予定はGoogle Calendarで管理し、ひとつひとつの業務(タスク)はNotionというツールで管理しています。ここでのコツは、なるべくひとつの仕事(プロジェクト)に対してタスクを細かく書き出すことです。

例えば、私は税理士なので顧問先の決算・申告が大きなプロジェクトです。しかも、それぞれのプロジェクトごとに期限やボリューム、進捗度が異なります。日々タスクをするうえで重要となるメモ(お客様との打ち合わせ記録など)も管理する必要があります。したがって、「◯社決算」などとタスクを記録しておいてもこれらの全体像が見えません。したがって、各プロジェクトごとに

  • 全体のタスクの洗い出し
  • それぞれの期限
  • タスクに関するメモ

を管理することが大切です。

私は毎朝、各プロジェクトの進捗度や期限、メモを確認し、今日やることの優先順位を決めています。

特に大事なのは、そのプロジェクトの「全体のタスクの洗い出し」です。これができていないと、時間を甘く見積もってしまう可能性が出てきます。なにか仕事を依頼されたときは、まずは「その仕事のタスクをすべて洗い出す」ことから始めましょう。

ルーティーンもタスクに入れ込む

皆さんは、毎朝仕事を始めるときに「ルーティーン」(習慣)はありますか?これらも、頭の中で記憶しているだけではなくタスクに落とし込むことが大事です。私の場合、毎朝起きてやることを下記のとおり決めています。

  • メルマガ執筆
  • 今日の予定・タスク確認
  • 自分の会社と事業の経理
  • 領収書整理
  • 前日のメモの整理

Notionなどのオールインワンツールは、これらのルーティンタスクを自動追加してくれます。Google Calendarにも「リマインダー」などの便利な機能があるので普段やっているルーティンも可視化することをおすすめします。

「1年あっという間だったね」をなくすために

よく、「大人になると時間がすぎるのが早い」ということを聞きます。年末になると「もう年末ですか。1年早いですね」が挨拶代わりになっている人も多いでしょう。

私は、この「1年あっという間だったね」を言わないように工夫しています。なぜなら、そんなことを言っているうちに人生を終えたくないからです。子どもは「あっという間だった」とはあまり言いません。その違いは何でしょうか。それは、時間の密度ではないでしょうか。

子どものときは、「初めての」体験が多いです。毎日が刺激や緊張の連続だったはず。だから、密度が高かったのではないでしょうか。だとしたら、おとなになってからの「時間が経つのが早い」と感じる原因は、毎日惰性で、新しい体験をしていないからかもしれません。ですので、私はおとなになってからの「初めて」を非常に大事にしています。

とはいえ世界一周旅行とか、特別なことは全く必要ありません。近所を歩いて、「今日はこっちの道へ行ってみよう」というのも立派な初体験です。こういった小さな挑戦が、毎日の時間の密度をあげてくれます。人間関係も「初めて」を大切にしています。私は学生時代からの友人がほとんどいません。価値観がどんどん変化していき、ステージが変わっていく中で人間関係も変化するのが当然と思っています。昔からの友人を大切にしつつ、新しい出会いにも積極的になるほうが、密度の高い時間を送ることができはずです。

このような「大人になってからの初体験」を増やすためには、気力はもちろん、時間が必要です。忙しいビジネスパーソンが密度の高い時間を増やすためには、意識して行動しなければできません。だからこそ、自分が何に時間を使っているか可視化するための予定・タスク管理は非常に重要です。時間の密度を高めるために、小さな予定・タスク管理から始めてみませんか。

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