【デジタル大好き税理士・戸村涼子presentsペーパーレスから始めよう】旅先でも仕事はできる? 出張・ワーケーションを快適にするコツ

皆さんは、出張やワーケーションをする機会は多いですか?私は旅が好きで、1ヶ月に1回程度は国内旅行に、年に1回は海外に行っています。講演にご依頼いただき、地方に出張することも多く、そんなときは旅と仕事を兼ねる「ワーケーション」をしています。

出張は、出張先で仕事を完了させることが目的ですが、それだけで終わってしまうのは個人的にはもったいないと思っています。いつもと違う場所に移動することは、それだけで気分をリフレッシュさせ、クリエイティブな発想が生まれやすいからです。いつもいるオフィスや自宅では得られない刺激を得られます。

本記事では、私が出張・ワーケーションを快適に楽しむためのコツを、3つ紹介します。

環境・道具を揃える

まずは、環境と道具が揃っていなければ、旅先で快適なワーケーションはできません。以下、私が前提としていることです。

デジタル環境を整える

せっかく旅先に来ても「紙の書類がオフィスに届くから帰らなければならない」「ハンコを押すために旅を切り上げなければならない」という事態は避けたいものです。ですので、私は徹底して紙を使う仕事を避け、デジタル環境を整えています。

具体的には、

  • お客様に紙を送らない
  • お客様に紙をもらわない

ことをしています。

仕事のために必要な情報はすべてクラウドストレージで共有し、無用なやり取りを減らしています。税務署や市区町村への申請や届出、お客様との契約締結もすべて電子で行なっているため場所を問わずに働くことができます。

コロナをきっかけに、リモートワークが広がり、ペーパーレス、デジタル環境の流れは進んでいると思います。やるなら徹底して、紙ゼロを目指したいところです。

道具を揃える

旅先で快適に仕事をするための道具は欠かせません。私がいつも持っていくものは、以下のとおりです。

  • ノートPC(+サブでiPad又はPC)
    • テザリングできるスマホ(+1台ネット接続用のスマホがあるとなお良い)
    • 充電器、モバイルバッテリー
    • USB-Cハブ

まず、ノートPCは出張に必須ですね。私の場合、仕事柄画面を見ながら作業することが多いので、サブでタブレットやもう一台のPCを持っていくことが多いです。いずれも軽量のものなので、2台持ちでもそこまで重くはありません。何かあった時の代替用としても安心です。

旅先でのネット環境は非常に大事ですが、完備されているとも限りません。私は、スマホのテザリング機能を利用してネットに接続することが多いです。今は安価なデータ専用SIMも売られているので、ネット接続のためにもう一台スマホを準備するとより安心です。海外に長期に旅するときは、海外専用のSIMが使えるスマホの他、モバイルWifiもレンタルしています。海外の場合には、快適なネット接続のハードルがぐっと上がるため、ネット接続の手段を複数準備するのが安心です。

PCやスマホを持ち歩くときに外せないのが充電問題です。旅先で仕事をしたいのに充電が切れてしまった…という事態は絶対に避けなければなりません。まず、充電がもつPCやスマホを使うことが大前提です。数時間で充電がきれてしまうような古いものは買い替えたほうが良いでしょう。また、充電器は必ず持っていくようにしています。今は高速かつ大容量、そして軽量のものが売っていますのでひとつは準備しておくと良いでしょう。最近だとホテルにすでに準備されていることもありますが、性能の良いものをひとつ持っておくことをお勧めします。もうひとつセーフティネットとして持ち歩きたいのがモバイルバッテリーです。電源がない場所でも、PCやスマホの充電をすることができます。充電もちの良いPCやスマホであれば出番は少ないですが、災害など予期せない事態もあり得ますので私は最後の砦として常に持ち歩いています。

私はAppleのMac製品をメインに使っていますが、接続が基本的にUSB-Cしかありません。 したがって、USB-AやHDMI、SDカードに接続できるUSB-Cハブも必須です。出張先でUSBメモリを読み込んだり、HDMIに接続して資料を投影する、SDカードを読み込むなどあらゆる可能性に備え、対応できるハブを常に持ち歩くことをお勧めします。

以上の道具をその都度頭の中で思い出して準備するのは効率が悪いので、私はGoogle Keep(Googleのチェックリストアプリ)を使っています。その他の持ち物のチェックリストとしても使っています。デジタルのチェックリストなので、気づいたことをその都度改善でき、非常に便利です。

仕事・ワーケーションに適した宿泊施設を選ぶ

旅先で仕事をするのであれば、それに適した宿泊施設はとても重要です。私は、以下の点に気をつけています。

  • 快適で安全なWifi環境があるか

場所を問わずに仕事をするためには必須の条件です。そのため、私は高速なWifi環境が整備されていることの多い全国に展開しているビジネスホテルを選ぶことが多いです。ホテルについたら、Wifiに接続してみて、安全性の高い接続かどうか、そして通信速度を測定します(インターネットにはそのようなサービスがあるので是非試してください)。

ビジネスホテル以外のコテージや旅館などでは、快適なインターネット環境が整備されていないこともあります。パスワードが設定されていない、速度が遅い、という状態だと仕事にならないので、このような宿泊施設は避けると同時に、あらかじめテザリングができるスマホを等を持っていくことをお勧めします。

  • 仕事するための机、椅子があるか

旅先で仕事をする場合、宿泊施設に仕事に適した机、椅子があるかが重要です。ビジネスホテルであれば標準で仕事用の机と椅子がついていますので問題ないでしょう。以前、旅館に泊まったときはコンセントが少なく、座敷に座ってのPC仕事になりましたが、あまりはかどりませんでした。宿泊施設を予約するときにある程度部屋の様子を確認できますので、最低限の仕事環境が整っているかは確認した方が良いでしょう。

  • ラウンジのような場所があるか

最近の宿泊施設には、ちょっとしたラウンジやコワーキングスペースなどがあるところも多いです。もちろんセキュリティ上は個室で仕事をすることが望ましいですが、気分転換や、隣の部屋から騒音がするなどの避難場所として、そのような場所があるとセーフティネットにもなります。

  • 駅からのアクセスは良いか

ワーケーションの場合、アクセスは良いところが良いでしょう。私の場合、出張先にも観光地にもアクセスの良いターミナル駅周辺の宿泊施設を予約することが多いです。こうすることで、出張先での仕事の前後に観光地に行くなど時間を有効活用できます。

  • 周りが騒がしいところではないか

もうひとつ気をつけたいのが、繁華街など、騒々しい場所の宿泊施設はなるべく避けるということです。以前、便利だからと繁華街の中にあるホテルを予約しましたが夜まで人の声が聞こえてゆっくりできませんでした。予約するときに、ある程度周りの環境を確認しておいた方が良いでしょう。

余裕のあるタイムスケジュールにする

仕事と旅を兼ねる場合、余裕のあるタイムスケジュールがおすすめです。

例えば私の場合、半日講演がある場合には、前日に現地入りし(当日何かあった時のリスク対策でもあります)、翌日は半日観光&半日講演、その日も宿泊して次の日の朝に仕事、その後観光して帰るというパターンが多いです。したがって、少なくとも2泊はしています。このくらいのタイムスケジュールにすれば、本格的な遠出はできなくとも、現地を十分に楽しむことができます。

今は新幹線や飛行機などで日帰りで行けるところも多く、とんぼがえりする方も見かけますが、せっかくいつもと違う場所に来ているなら、半日くらいはゆっくりすることをおすすめします。現地でしか食べられないもの・見れないものを味わう時間があるだけで、出張時間が充実し、楽しい時間に変わります。時間が限られているのであれば、事前に周りにどんな場所があるのか調べておくのも良いでしょう。

余談ですが、新幹線の中で仕事をされている方も多い中、私は「ぼーっと窓の外を眺める」「普段読まない本を読む」時間に充てています(揺れに弱い体質というのもありますが)。普段私たちは仕事や家庭ではやるべきことに追われ、いざひとりの時間になってもPCやスマホの情報にさらされて休まる時がありません。その点、新幹線などの移動時間は、「何もしない」「普段しないことをする」ことができる絶好のチャンスでもあります。もちろん、そのためには仕事が蓄積されている状態からの脱却が前提です。

本記事では、普段から旅に行くことの多い筆者が出張・ワーケーションを快適にするコツを書きました。デジタル環境を整えることは必須条件であることに加え、いつもの場所と違う場所での仕事に欠かせない道具、そして仕事だけじゃなく現地を楽しむことを提案しました。「移動」はクリエイティブな思考を生み出すために非常に有効な手段です。是非、仕事だけじゃないワーケーションの楽しみを見つけてみてください。

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