請求書支払処理にかかる時間は1件あたり15分増加
『すべての経済活動をデジタル化する。』をミッションに掲げる株式会社LayerX(以下、LayerX)が、企業におけるインボイス制度対応に要する追加の作業時間を独自に算出。その結果を調査レポートとして9月19日に発表した。
LayerXが「インボイス制度対応 体験キット」を使用し、40社へ研修を実施。200人の参加者が作業に要した時間をもとに請求書の支払処理と経費精算の処理に関わる平均時間を算出した。その結果、『請求書の支払処理時間(1件あたり)』が、制度開始前は59分だったのに対し、制度開始後は74分と15分増加。
『経費精算の処理時間(1件あたり)』はインボイス制度開始前が26分だったのに対し、開始後は31分と5分増加することが分かった。
経理1人あたり月間1営業日から2営業日分の業務負担増
更にLayerXが、前述した制度対応にかかる作業時間(算出)と、企業規模(大企業・中規模企業・小規模事業者)ごとの請求書枚数、経費明細件数・領収書枚数と企業数、従業員数のデータを使用し、制度対応によって増加する企業の業務負担を算出した。
その結果から、インボイス制度開始前と、開始後を比べると、経理1人あたり月間1営業日から2営業日分の業務負担の増加となることが分かっている。なお日本全体で見ると月間1.4億時間の追加対応に迫られる計算となる。
また、この企業の業務負担の算出結果に対し、厚生労働省発行の賃金統計をもとに制度対応にかかる人件費“インボイス対応コスト”を算出すると、経理担当者の同コストは、インボイス制度開始前と開始後では約1097億円増加、従業員では約2316億円増加することが分かっている。
同制度対応に関わる業務を手作業で行った場合、日本全国で見ると同コストが、月間約3413億円も発生する可能性があることも分かった。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
株式会社LayerX 「インボイス制度対応に伴う業務負担増加の試算 調査レポート」
https://bakuraku.jp/
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